日記? 日記? 日記?

神田古書市で
神田古書市も明日までだというのにまた雨模様である。昨日買ったけどまた何となく足が神保町に向いてしまい、今日は水道橋方面から攻めてみる。

◆「維新雑史考」高梨光司3500円 
500部限定の自費出版物?昭和9年刊。幕末維新に関するいくつかの書き残しを本にまとめたもののようで、世古格太郎の唱義見聞録、三國大学の笑草、林董伯の後は昔の記、西村捨三の御祭草紙、井上毅子と梧陰存稿などが載っている本なのだが、西村捨三の御祭草紙に近藤勇処刑に関する記述があった。西村捨三は近藤勇が流山で捕らえられたときにその場にいて、官軍が大挙して押し寄せたとき近藤勇は近所で釣をしていた、と書かれている。それで近藤勇を板橋に護送するときに土方歳三が一緒についてきたが途中で離脱した、とあるのだ。初めて見る記述だったのでちょっと発見したかな?と思った。因みにこの西村捨三というのは大阪府知事で、幕末維新の記録を熱心に収集していた人だそう。

◆河出文庫「幕末の女たち」船山馨250円 
幕末女シリーズはいろいろな作家が出しているが、この本では坂本竜馬暗殺の真犯人渡辺篤の娘の語りのこしや油小路の変の話、新選組と山内彦次郎の話など、小説ながら読むと真相はそうかも、と思わせる話が沢山載っている。

◆双葉文庫「新選組探偵方」南原幹雄250円 
新選組に関わりの深いいくつかの事件をショートショート仕立てにして集めた本。何といっても「銭取り橋の惨劇」でしょう。
2000.11.19





デパート古本市
新宿某老舗デパートの催事場で古書市があったので、会社帰りに寄ってみた。週末で閉会らしく、もろ新選組タイトルの本はなかったが、ちょびっとお宝本をGETした。(^^)

◆知新堂「天保明治・水戸見聞実記」高木留助10000円 

ううむ、初っ端から見つけてしまった。明治29年発行の和綴じ本で、しかも中が見られなかったのでちょっと迷ったが、この値段と天保の文字に賭けてGET。中は活字で、狙っていた長岡事件と東禅寺事件関係者の処罰について詳しく書かれており、まさに大当たり。うれしいよう〜!これによりますと、順公から、事件に関係した浪士たちに寛大な処置をとるよう申し渡しがあった、と書かれています!うわぉ!

◆白川書院「幕末京都・上下」読売新聞連載1000円 

新聞連載読み物として京都の町に密接した些細な史跡を丁寧に拾い、幕末京都での事件を写真とともに解説している。新聞の特性を活かし、史料の裏付けは京都府立資料館や大学図書館、また連載登場人物の子孫の助言などに基づいており、一応信用の置けるものであるようだ。鴨先生は妙に親切で子供に優しかったと書いてある。大和屋跡の写真が出ていたり、孝明天皇御陵衛士の給料は実は薩摩藩から出ていたとか、三条実愛が岩倉の持ってるピストルを見て「ワシも欲しい。大久保に頼んでくれ」と言ったとか、けっこうネタが豊富でおもしろい。

◆雄山閣「刀工遺跡めぐり三三〇選」福永酔剣1600円 

福永酔剣先生の刀工史跡巡り本、とくれば買いでしょう。十二代兼定や長曾根虎徹、越前康継らの住居跡やお墓の場所が写真つきで載っている。巡ってみたいものだの〜。

◆新人物往来社「戊辰東北戦争」坂本守正1500円 

清川村や奥羽越列藩同盟など東北の戊辰戦争について書かれている。写真と地図解説が重宝。酒井玄蕃様のポートレイトも載っている。庄内ファン必携。

◆「幕末『西南雄藩−薩長土−』の経済的研究」入交好脩4000円 

どうも某私大のテキストを私版したものらしく、中は論文なのだが、「幕末の土佐勤皇党と明治の立志社」という論文の中で孝明天皇の死因について孝明天皇の十五人の典医の一人、伊良子光順の日記を史料に「砒素中毒の症状が出ていた」と書いている。
2000.8.14





阿佐ヶ谷にて
今日は荻窪で七夕祭があり、人出が多いところへ雷雨が降り、ちょっと古本漁りには不向きな日であった。んが、しっかり戦利品をGETした。高架下の回転寿司やさんにはじめて入ってみましたが、あそこのすしやさんは美味しいです。夕方タイムサービスでオオトロなんかも一皿130円で食べられるらしい。荻窪で古本getしたらここでお寿司か、商店街のげんこつラーメンを食べることにしました。(^。^)

◆大塚巧芸社「武術天然理心流・上 新選組の源流をたづねて」小島政孝1000円 

天然理心流の流派の発達の様子を書いた史料本。いつごろ門人が何人いたか、など具体的な資料が載っている。下巻は明治時代以降の天然理心流について書かれているらしい。実は御庭番だった、なんてことは残念ながら書いてない。

◆新人物往来社「幕末日本の軍制」栗原隆一1200円 

栗原さんの本はいつも読み応えが良いので迷わずget。長崎海軍伝習所の話に惹かれた。どうも勝海舟には未だにちょっと弱いらしい。(^_^;)

◆徳間書店「新選組銘々伝」早乙女貢280円 

異色の剣豪浪漫!「死に損ねの佐之助」が載っていたので買ってみた(文庫ではありません)。これは最近再版されたばかりの新人物往来社版のと違うのかしらん?280円ならまあ、いいかと思って…。

◆新人物往来社「フランス艦長の見た堺事件」プティ・トゥアール著/森本英夫訳1000円 
そもそも堺事件て何?という状態なのでとにかく買ってみた。そしたら、このプティ・トゥアールさんはロッシュ公使からウートレー公使への執務引継ぎに立ち合ってたり、箱館にこもったブリュネが日本を無事脱出するのを見届けたりした人物、そのあたりの詳細も書かれていて意外に美味しい本だった。

◆新人物往来社「坂本龍馬いろは丸事件の謎を説く」森本繁1200円 

で、やっぱりいろは丸のほうが悪かったってことなんでしょうか??しっかり読ませて頂かねば。

◆雄松堂出版「新異国叢書10ポンぺ日本滞在見聞記」沼田次郎・荒瀬進訳3800円

口絵写真に松本良順先生が写ってる。長崎海軍伝習所好きにとってはポンぺ先生は外せないでしょう?ということで買った。当時の外国人の目から見た幕府の様子とか外交状況とかとても面白い。ちょっとポンぺ先生の勘違いもあるのが味噌。その辺はちゃんと訳者が、それはポンぺの勘違いと解説している。

◆青弓社「偽勅使事件」藤野順600円 

琵琶湖運河計画とか小沢仙一とか相楽総三などの話。どうも中山忠光なども関連しているらしい。さっぱりわからないが感でgetしてみた。

◆木耳社「西南戦争探偵秘話」河野弘善1100円 

幕末維新にかけて活躍した探偵の史話。探偵というのは忍者、または探索方のことをもさす。川路利良は西郷暗殺の密命を帯びていたか、なんていう話も載っている。史料や写真満戴。

◆株式会社創造「幕末史話第一巻夜明け前の群像」金子浩司700円 

文政あたりから嘉永年間の江戸の様子を纏めている。当時の剣客や久里浜の警備のことなど、いろいろもりだくさん。千葉重太郎さんちは後々、歯医者さんをやったっり鍼灸院を開いたりしたらしい。

◆東行庵「東行詩集」中原雅夫編3000円

B6サイズくらいの小さい本なのだが、高杉東行先生の詩と赤間歌集と題して、山県有朋、木戸孝允、伊藤博文らの代表的な詩歌を集めた本。読み下しと、短い解説が付けられている。東行庵で出しているとは知らなかったな。
2000.8.8





歴史研究
土曜日、用事で両国まで出たので帰りに神保町の古書市を覗き、歴史研究を十数冊GETした。これは新人物往来社の歴史研究会会誌で市販されていないものだが、相場は一冊@200円〜250円というところ。特集記事のほかに会員の研究発表が面白く、新選組ネタが載っているので古本屋で見かけたら必ずチェックしている。釣さんが新選組関連史跡探訪の紀行文を連載している。コチラは一冊にまとめて刊行するという話をきいた。早く本にならないかな…

因みに号数と目にとまった記事タイトルをあげてみました。( )は補足です。

◆新人物往来社「歴史研究」歴史研究会200円〜250円

323号
幕末志士の変名「松尾幸之進は望月亀弥太の変名か?」
西郷隆盛の武士道
横井小楠と開国の理想
330号
雲井龍雄事件
331号
箱館に籠った男たちの墓
二本松・幕末の戦死者たち
336号
有馬籐太・大連での晩年
史跡めぐり・相楽総三
337号
箱館戦争と旧幕軍病院(秀頴会・西澤さんの論文)
弾左衛門懐柔作戦
350号
財団法人開陽丸青少年センター
天誅組随想
千人同心の番代願書を読む
史跡めぐり・赤坂食違事件(岩倉暗殺未遂事件)
352号
新徴組始末
子孫が語り継ぐ生きている歴史・市井の一侠徒・柳川熊吉(箱館戦争のあと旧幕軍を埋葬して歩いた人)
間宮林蔵の驚愕
359号
草莽の明治維新の「家禄奉還」
子孫が語り継ぐ生きている歴史・海援隊長坂本龍馬
365号
吉村寅太郎夜襲の顛末
368号
明治初期政府官員の姓氏
赤報隊と年貢半減
島津久光暗殺計画
386号
真の坂本龍馬暗殺は誰か
(この号には風車の弥七とお新のお墓が見つかったという記事も出ている)
415号
子孫が語り継ぐ生きている歴史・直真影流 榊原鍵吉
探墓巡礼・雉橋に散った男 中根長十郎正剛
429号
東禅寺襲撃事件始末
子孫が語り継ぐ生きている歴史・海援隊二代隊長 長岡謙吉
新選組旅情・旧中山道完全踏破への再戦(釣さんの紀行文)
449号
亀山社中の創設者
水戸斉昭公の甲冑
ダルマ宰相高橋是清
試衛館と市谷・牛込について
高杉晋作の吹聴状
新選組旅情・生麦事件の碑での思い出
450号
尾張名古屋の秘史青松葉事件
新選組旅情・生麦事件の襲撃者疑惑
「大西郷の一言」を読む
三田尻湾上の英艦で会見(英国艦リニー号での毛利親子とキング提督の会見のこと)
452号
萩往還を歩いて「山口〜三田尻港」
アームストロング砲
新選組旅情・近藤内蔵助の墓に詣でる(横浜市西区南軽井沢町の観行寺にある)
子孫が語り継ぐ生きている歴史・上杉鷹山の実家 秋月種信・種政

◆新人物往来社「定本・河上彦斎」荒木精之2000円 

口絵には河上彦斎の肖像ほか、自筆の和歌の短冊などが載っている。筆者は熊本の教育委員長などを勤めた方。清河ちゃんが九州に遊説に出かけた折、河上彦斎とは随分意気投合したらしい。池田屋事件の解説で高木元右衛門が近藤勇に一太刀浴びせて脱出したとある。

◆新人物往来社「土方歳三を歩く」野田雅子・久松奈都子3000円 

土方歳三に縁の地を隈なく歩いた紀行文。この二人は凄くて、どうしてそんなところまで知ってるの?というようなマニアックなところまでしっかり地図を添えて紹介している。こんな良い本が市販で入手できないなんてあんまりだ。本屋で見かけたら即GETすべし。

◆岩波書店「日本思想体系幕末政治論集」吉田常吉 佐藤誠三郎2000円 

徳川斉昭の建白書にはじまって、幕閣のミナさんの建白・上申書や孝明天皇の御沙汰書、長井雅楽の航海遠略策などの原文が納められている。ルビがふってあって、用語解説もついていて大変重宝。岩波さんもこの手の本には俄然気合が入っている。古本でこの値段なのが不思議です。きっと人気ないんだろうな…。
2000.7.6




追買〜!
給料が入ったので調子付いてしまい、連日古本屋通いっす。でも買うより読むほうにまわったほうが良さそう…(^_^;)

◆大和書房「維新風雲回顧録」田中光顕2000円 

昨日買った水戸幕末風雲録の前に書かれた本。武市半平太や吉村寅太郎、高杉晋作など、田中が若いころ交流した志士たちのことを沢山書いている。他にも天誅組のこと、八・一八の政変、三浦休太郎と新選組のことなど、興味深い内容盛りだくさん。

◆三一書房「草莽の系譜・明治維新への底流」大町雅美1800円 

幕末初期段階の農民一揆について調べようと思っていた矢先に目にとまった一冊。高山彦九郎や吉田松陰などの尊皇攘夷運動のことや、水戸の誠心隊とか真忠組とかマイナーな農兵隊組織のことが書かれている。草莽といえばあの人、相楽総三も勿論載ってる。

◆三一書房「変革期における国学」芳賀登2000円 

尊皇攘夷運動を勉強するなら先ず国学だよな、という訳で手ごろな本を探していたところ、お馴染み芳賀さんの本なので迷わずGETしてみた。んが、下伊那の国学などを中心に解説していて、伊那といえばあの人「佐久間象山」を思い浮かべるのだが、そうではなくてもっと生活に密着した農業的な国学を論じている。かなり難しい〜(^_^;)。
2000.6.30





財布の紐があ〜!
前々から欲しくって予算が足りず、ずっと我慢していた本をついにGETしました!
こういう時って危なくて、ついつい堰を切ったようにどっと買いこんでしまうので危険です。っていうかもう、買っちゃったんだけど…
おかげさまでまた今月も新選組日記上下買えそうもありません…^^;

◆常陽明治記念会「水戸幕末風雲録」田中光顕監修・澤本孟子編纂13,000円 

土佐陸援隊の田中光顕が「水戸の尊皇論は維新の偉業の起因であるのに、いまだその功が報いられないとは」との思いから、水戸に関する尊皇志士の働きについて詳しく述べたのがこの本。田中光顕はこのほかにも「桜田義挙録」「坂下義挙録」「維新風雲回顧録」を口授している。編纂の史料は水戸藩史料、波山始末。波山記事、水戸野史、水戸史談、水戸始末など地元史料のほか上州、信州、敦賀、福井などからも多く史料を摂り入れている。漢字にルビが振られているので読みやすい。

◆廣済堂出版「幕末の暗殺者」船山馨2000円 

小説だが、清河ちゃんの話が載っていたので買ってみた。ほかにも池田屋事件、孝明天皇、姉小路近知、茨木司、伊東甲子太郎、永倉新八など、ちょっと気になる人物が沢山登場する。

◆博文書房「孝明天皇和歌御會記及御年譜」2000円 

孝明天皇紀のダイジェスト版のようなもの。特に年譜が重宝。松平容保公に賜った御宸筆の御歌も載っている。きっと鷹司家から献上されたお酒がおいしかったよう〜という御歌も乗ってるに違いない(探さねば)
2000.6.27





神保町はやっぱり良い
昨日久々に神保町に出かけ、お決まりのコースを巡回してちょっとget。

◆新人物往来社「新選組秘録」釣洋一1500円 

前に買った「血の維新史の影に」という本に新選組隊士として載っていた奥田松五郎ネタが載っていたので即GET。この本によると奥田松五郎は新選組隊士ではないようだ。彼の隣家に沖田の姪のクが嫁いでいて、聞いた話を彼の思い出話のように語ったので新選組隊士と勘違いしたのだろうとのことだ。釣さんの本はコレとあと沖田総司の手記という本を探しているのだが…

◆新人物往来社「完全複製沖田総司・土方歳三の手紙」2000円 

沖田の手紙が4通、土方の手紙が一通、解説本付き。こういうのはファンの自己満足でしかないと思うのだが、持ってるとうれしいものだ。沖田の手紙は数通の年賀状とともに山南の死を伝えるものもある。土方のは兄上様に御送り申し上げ候、の手紙。解説本には谷春雄さんや佐藤?氏などのエッセーも収められている。

◆青蛙房「幕末の武家」柴田宵曲1900円 

旧事諮問録の姉妹図書ともいうべき本で、筆者不明の逸話を多く納めている。ご家人株の売買の話や大名の日常生活のことなどが面白い。開陽丸のことや写真家・内田九一と松本良順などの話も載っている。

◆誠文堂新光社「水戸学徒列伝」高須芳次郎3000円 

文学博士・高須芳次郎による水戸学派の解説。学者の経歴、著書、簡単な解説、年表が収められている。水戸学サッパリ分からないので縋る思いで買った。高須芳次郎は水戸尊皇関係の本を沢山書いている。

◆新人物往来社「桐野利秋」長野英世300円 

中村半次郎さんの本。口絵にオトコマエな写真がついていて、安かったので買った。明治維新の話が中心だが、幕末は寺田屋事件のことも書かれている。今新人物から出ている「桐野利秋のすべて」と同じかどうか分からない。

◆新人物往来社「実記天誅組始末」樋口三郎2800円 

綿密な調査取材による天誅組の実記。遺族の話が多数載っているのでなかなか貴重。天誅組には清河八郎亡き後の虎尾の会メンバー安積五郎や藤本鉄石などが中心人物となって参加している。コレ一冊読めば天誅組にはかなり詳しくなれるのでは…。

◆新国民社「明治維新の生贄−誰が孝明天皇を殺したか 長州忍者外伝」鹿島昇。宮崎鉄雄・松重正3000円

私はコレ読んで転地がひっくり返りました。著者の鹿島さんは他に裏切られた3人の天皇、日本侵略興亡史、日本列島史抹殺の謎などの怪著がある。長州忍者の話は山口県史学会会員の松重さんが書いていて、「はちや衆」のことなども詳しい。後書きには「大室家子孫の大室近祐氏の長年の調査によれば…」などの文字が見え、実際に文書で残されたものではなく多くは証言によるもののようなのだが…。
2000.6.17





船橋にて
日記のログもけっこう貯まってきたので本のリストを作ろうかな。といってもあんまり貴重な本は持ってないので「なーんだ」って感じになるかも…。本を探す手がかりになるよう、簡単な内容と表紙の画像もつけようかと思います。
さて、今まで途中下車したことのなかった船橋駅付近で古本屋さんを発見!ちょっとGET。

◆海燕社「風雲 史談・明治百年のかげに」戸川幸夫1000円

新選組から屯田兵まで13の「こぼれ話」を集めている。近藤勇が佐藤彦五郎の家に行ったとき、見事な栗がなっているのを貰って帰ったことがあった。食べるのかと思ったらそうではなくて、「この栗は良い種だから村人に配って空き地に植えるといいよ、この村は特に特産物がないから20年も経ったころに良い名物になって村の収入源になるから」とすすめたりしたそうだ。佐藤敏宣(彦五郎の子)氏の思い出話など面白い。そのほか今井信郎と坂本竜馬関連(暗殺指令は榎本対馬守あたりから出たとの説)、相楽総三、大村益次郎、松平容保など面白いとり合わせ。

◆雄山閣「葬儀の歴史」芳賀登3000円 

幕末志士の生活などで馴染み深い芳賀さんの本。葬式の歴史的背景から思想など幅広く解説されている。特に目をひいたのは幕末の葬儀で、坂本竜馬や吉田松陰、水戸の廃仏毀釈や自葬祭の解説が面白い。そのほかにも公営墓地の始まりについてなども面白い。因みに芹沢鴨などは水戸式の自葬祭で埋葬されたのではないかと思われる。

◆新人物往来社「沖田総司を歩く」大路和子800円

筆者の大路さんが沖田総司縁の地を沖田総司の案内で見て廻るという変わった本だが、沖田の生まれたところら亡くなった場所まで地図つきで詳細に書かれている。蜆橋って知ってます?鴨さんが相撲取りと大乱闘になったところなんだけど、そんな場所まで載ってる。これは重宝でしょう。見つけたら即買いです。

◆新人物往来社「新選組のすべて」新人物往来社編700円 

わざわざ買うのも、と思ってたところへ700円とお買い得値段で出ていたので買ってみた。新選組隊士の一日とか剣の実力など読んでみるとけっこう楽しい。新選組ブックガイドなどは今では絶版になってる本も出ていて、古本を探す目安になって良いかも。隊士辞典、史跡辞典などが載っている。

◆埼玉新聞社「草の根の維新」桜沢昭一700円 

幕末のあんまり有名ではないが重要な学者を集めてその思想・動向を著した本。根岸友山、松本斗機蔵、小島為政などが載っており、特に小島は碩学の先生だが具体的にどんな学問だったのか解説した本は少ない。小島に師事した近藤勇は無思想だったのではなく、素直にこの碩学を実践したのだと解説されている。
相楽総三の慰霊碑を建てた落合直亮は元新選組隊士だったそうだ。

◆久保書店「龍馬のすべて」平尾道雄3000円 

高知新聞に連載していたものを纏めた本。近藤勇と後藤象二郎のやりとりがけっこう詳しく書かれていて、坂本竜馬暗殺のころ、新選組と土佐の関係がどんな感じだったのか参考になるかと思って買って見た。よく近藤が面会を求める手紙を出しても後藤が上手くはぐらかして会ってくれなかったという話を聞くが、それほど日を置かず会談に応じているので、後藤に他意はなかったようだ。会談の際に後藤が「キミの長い刀がどうも苦手だ、そいつを遠くにやってくれないと話辛い…」と言ったところ、近藤は苦笑して脇指を後ろに回したとのことだ。

◆弘文社「雋傑坂本龍馬」坂本中岡銅像建設会編8000円 

勅書や手紙、坂本竜馬以外の史料も豊富に収められている。竜馬暗殺は今井ら見廻組の仕業、としながらも当時言われていた新選組説を取り上げ、なぜ新選組の名前が上がったのか解説している。そのほか伊東甲子太郎暗殺時の様子が詳しく書かれていて、吉村貫一郎が伊東にしつこく酒を飲ませたとか書いてあった!本当か?!

◆福武書店「歴史ライブ 土方歳三」500円 

童門さんが土方さんにインタビューしてるのとか、シナリオドキュメントとかいって、山南切腹に至るまで〜とかのシナリオが載ってる。表紙は村松友視さんの土方コスプレ(笑)。福武(ベネッセ)さんも昔はこういうお遊びをしていたのね。
2000.5.24





京都古書市
ゴールデンウィーク初っ端から突然京都行きたくなり、(いや、いつも行きたくて仕方ないんですが)チケットを手配して早速出かける!京都の宿にチェックインするため街を歩いていると、早速1軒見つけたので、軽く1冊GETし、明日から岡崎みやこメッセで開かれるという古本市のチラシを貰った。今回は神戸在住の空子さんがいっしょに遊んでくださることになったので、一緒に行くことにする。旅先だというのに大量getだぁ…

◆カワイ書店「京都維新史跡」6000円 

昭和初期発行の史跡写真集。B4サイズ60ページなのだが、なかなか立派な作りで、初めて見るような史跡写真が沢山載っていたので買うことに。古高俊太郎の家の古写真(しる幸のところかも)や寺田屋の写真などが載っている。人物写真も30枚ほど収められている。吉田松陰の写真があったのだけど、本物かな?珍しそうなのを選んでホームページにアップしようと思う。

◆吉川弘文館人物叢書「月照」友松圓諦500円 

月照さんの本で良いのがあるのだが、そちらは6000円くらいするので、手軽に読める本から、と思って買ってみた。月照さんの肖像画は2枚ほど見たがどれもおじーちゃんぽく描かれていているが亡くなったときは46歳だった。西郷さんはそのとき32歳である。二人はラブラブだったという話だが、お互い渋好みだったのかしらん?

◆東洋書院「史跡探訪新選組残照」赤間倭子700円 

斉藤一の会でお馴染み赤間センセーの本。多摩から北海道までの史跡を巡りながらのエッセー。鴨さんのことはちょっと書かれている程度だが武田観柳斎のもとに藤本鉄石が訪ねてきたことがあった、など興味を引く記述もあって、なかなか面白そうだ。(鴨さん焼き討ち疑惑の大和屋さんが献金をした不逞浪士というのは藤本鉄石のことです)

◆淡交社「日本の旅人15・吉田松陰東北遊日記」奈良本辰也800円 

奈良本さんが吉田松陰の足跡を追って旅しながらのエッセー。写真や簡単な地図も載っている。読みながら松陰センセーの気分に浸れるかも。

◆新人物往来社「清河八郎」小山松勝一郎700円 

探していたんです、この本を!!光縁寺の本棚にあるのを手に取りつつ、拾い読みしては棚に戻し、「いいなあ…」とつぶやく日々よさらば!じっくり読ませていただきますわ。ああ、漢文じゃない清河本のなんと有り難いことか(にこにこ)。

◆講談社「京都歴史案内」矢野貫一1200円 

京都の史跡が解説されている手軽な本が欲しいと思って(流石に幕末維新京都史跡辞典は旅先には持って行けないから)買った。幕末関連の史跡の地図と写真、解説がコンパクトに満戴されている。流石に京都の古本屋さんで買っただけのことはあり、というか、元の持ち主はつぶさに巡って見たらしく、マーカーが入っているのがなんともほほえましい。

◆日本シェル出版「幕末の群像」八切止夫500円 

八切センセーが色んなところに書いた幕末記事の合本のようだ。新選組ネタ満戴。八切先生の本は何処まで本気かわからんところがミソだ。

◆PHP「土方新選組」菊地明・山村竜也600円 

見かけると反動で買ってしまう。土方歳三の基礎知識が得られる初心者向け読本。もうこの手の本を買うのは止そうと思うんだけどなぁ…

◆新人物往来社「新選組研究最前線・上」1200円 

前々から欲しかった新選組研究本。文献の出典も明確だし、とても参考になる。定価だと2900円もするので御買い得〜。

◆平凡社「維新を語る」下中彌三郎500円 

桜田門外の変、寺田屋事件、8・18の政変など幕末の大きな事件の周辺を解説している。古い本なので今では間違いとされる解説も多々あるがそれなりに面白い。
(平凡社から出ている「清河八郎」が欲しい。三上於兎吉が書いている〜。)
2000.5.12





古本屋巡りは土曜
増上寺で特別展があると教えていただいたので行ってみようと東京に出たが、そうだ、高円寺で古書市があったな、と思いつき先ずそちらに向かう。だがしかし、手応えもなくそのまま神保町に流れてしまい結局一日本やさんを巡って終わる。ああ、家茂公…(T_T)

◆新人物往来社歴史研究会「歴史研究279号」150円 

1984年六月号。この本は市販されていなくて、新人物往来社の歴史研究会に入会すると送られてくる本。会員になりたいのはやまやまだが少々会費高し(苦笑)。ゆえにこうやって出物があると地道に目次で関連コンテンツを探しては買い求めている(背表紙の特集タイトルでは探せないのだ)。この号は長州藩相伝神道無念流というのが良かった。神道無念流で言うところの居合とは「抜くな、抜かすな、斬らせるな」だそうだ。

◆新人物往来社歴史研究会「歴史研究353号」150円 

1990年九月号。子孫が語り継ぐ生きている歴史シリーズ「彰義隊・天野八郎」。天野八郎さんは慶応義塾のファンで柿が好物だったそうです。

◆新人物往来社「幕末諸隊始末」栗原隆一4000円 

ちょっと高めでしたが、栗原さんの本はあたりが多いので迷わずGET。奇兵隊、海援隊、彰義隊、赤報隊…東西問わず著者が10年かけて調べ上げた詳細な研究記録が載っている。鈴木三樹三郎は相楽総三が嫌いだったらしい(笑)新選組の章では福地桜痴さんの話で「試衛館ではよく遊びに来ていた伊庭八郎や代稽古をしていた沖田、永倉、藤堂らとはよく話をしたが土方と話したことは余りなかった…」なんてのがあった。いい男だが陰気で何となくやな奴だったからだそうな…(T_T)

◆日本文芸社「維新の志士と女たち〜不滅の愛と死の思想」森本哲郎3800円 

ちょっと高かったが清河ちゃんとお蓮さんのことが沢山書かれていたのでGET。他に山岡鉄舟と英さんのことも書かれている。ほかには高杉、坂本、西郷、桂、久坂など勤王オールスターキャストの皆さんを押さえている。西郷どんのところではちゃんと月照さんも登場!(似顔絵つき)でもラブラブだったとはどこにも書いてない。(不満)

◆旺文社「現代視点坂本龍馬戦国幕末の群像」600円 

AB判の小さいシリーズ。龍さんはどうでも良かったのだが(ゴメン)写真満戴で今井信郎さんの若いときの写真が載ってたので買ってみた。このシリーズは大きいサイズのもあるんだが、このほうが場所取らなくて好き。千葉重助道場のあたりの切絵とかも載ってる。

◆旺文社「龍馬軌跡」宮地佐一郎600円 

上の本の隣にあったので買ってみた。龍さんに限らず幕末関連の史跡写真満戴で楽しい。才谷屋さんの古写真とかも載っている。

◆東京中日新聞出版局「幕末剣客物語」藤島一虎2000円 

物語、とあるが中味は史実を扱っている。江戸三大道場や講武所のことが詳しく解説されており、神道無念流・木村定二郎(芹沢鴨の師匠)が載っていたので即GET。近藤勇も登場。

◆近代文芸社「山陰沖の幕末維新動乱」大西俊輝1000円 

山陰というからには長州とかが中心なのかと思ったが、水戸烈公推進の廃仏毀釈のいきさつなどが書かれていたので買ってみた。扱っている時代は広く、大塩の乱から自由民権運動のあたりまで。維新変革の流れを掴むにはいいかも。(安いし…)

◆立風書房「幕末維新人物100話」泉秀樹1000円 

時代順に100人登場。鉄舟さんと清河ちゃんが載ってたのでGET。目次には各人のサブキャッチがついていて、清河ちゃんは「狙われたアジテーター」という。ほかに馴染みのとこでは容保様「会津藩法に殉じた生涯」、近藤「最後の剣豪」、沖田「血まみれの青春」。久光公は「ジゴロ藩主」(笑)なかなか素敵。
2000.4.9





阿佐ヶ谷にて
今日は思い立って阿佐ヶ谷まで遠征。あのあたりはゆっくりではあるが幕末ものが少しずつ入っているのでまめにチェックしたいエリアである。堀出しものがたまーにあるし。

◆仮面社「慶応四年新選組」結束信二1000円 
あの新選組血風録や燃えよ剣の脚本でおなじみ結束さんの小説である。慶応四年なので内容は推して知るべし(暗め)。沖田が机の上に置かれた将棋の本をぼんやりと眺め、もう斉藤と将棋をすることもないだろう…なんて思っちゃったりする。本の装丁が昔っぽくてお洒落だ。

◆歴史春秋社「京都守護色と会津藩 松平容保とその時代」星亮一500円 
星さんの会津本は中公文庫なんかでも出ているので内容は想像できるかな、と思ったのだが、京都守護職邸の見取り図や横山主税(息子)の正装写真が載っていたのでGETしてみた。

◆文春文庫「雑学明治珍聞録」西沢爽200円 
伊藤博文がいかに助平だったか、とか、勝海舟の嫡子が心中事件おこした、みたいな雑文が集められている。松本良順先生ネタが載っていたので気を引かれて買ってみた。
なんだかエッチな漢詩を書いてたみたいだ。しょうがねえなぁ、先生…

◆新人物往来社「幕末京都史跡辞典」石田孝4000円 
定価だと8900円もする。ちょっとしたお宝本。
京都の史跡を巡ってきたので写真に解説をつけるのに史料として買った。月眞院や春光院のことなどもちゃんと出ているので重宝しそうだ。事件のあった場所の住所と地図が載っているのが便利。

◆秋文堂書店「敵討と切腹」谷田左一7000円 

タイトルどおり敵討ちと切腹各々の正式な手順、作法などが書かれている。高いってことは貴重なのか?と思って思わず買ってしまいましたが…切腹がひとつの刑として用いられるようになったのは足利の時代からであり、刑場は専ら寺院をもってなされた…云々
因みに死に装束はここでは白無垢に柿色の上下を着用することになっているようです。腹掻っ捌いて腸を投げつける〜なんてのは無念腹といって心ある武士は戒めとした…にゃにゃ?誰かやってましたな。

◆白河書院「新撰京都名所圖會3・4・5」竹村俊則 各500円 

竹村氏直筆のイラストがふんだんに載っている京都案内本。昭和38年刊行。3・4は洛中の史跡案内、5は伏見方面の史跡案内。現在は新撰京都名所圖會100撰と改題したものを発行している。因みに1・2は東山、北山方面の案内。
2000.3.31





高円寺Get
高円寺界隈にも古本屋さんはけっこうあるが、会社帰りに行こうと思うとなかなか難儀…会社は新宿にあるので中央線で行くと家に帰る方角と逆方向になるのです。2・3年前はショウボートとか20000ボルトなどのライブハウスに通っていたのですが、最近はライブにも行かなくなっちゃったから…。
さて高円寺での戦利品は。

◆番町書房「新選組意外史」八切止夫2000円 

新選組の解説本でよく紹介される本なので興味があったのだが神保町あたりだと4000円くらいするので二の足を踏んでいたもの。内容もそんなに意外ではないし。しかしこれって小説だったんですね?史料だと思ってた!取り上げられている人物は近藤・芹沢・山南・土方・沖田・藤堂・原田・伊東・永倉というラインナップ。
なんか中途半端な感じがしますが、作者の八切さんは後書きに「水戸大場一真斎の企画によって生まれた新選組は水戸人を虐殺したためにやがて没落せざるを得なかった過程をええかっこしいでなしに如実に書いたつもりである」「天狗党田中隊を調べるために那珂湊へ取材に行った時、旧芹沢村の史料を入手できたのと村上俊五郎、石坂周造らの<流転遊侠伝>のための取材がもとになっている」「物語を面白くするために多少筆が滑ったところもあるがその背景の事実は従来のものと違っていてもこのほうが正確である」と書いておられる。因みに従来とは子母沢さんや平尾道雄さんの著書を指すようだ。まだちゃんと読んでないので何ともいえませんが、基本的に小説みたいです。

◆文眞堂「茨城の明治維新」佐々木寛司編著1200円 

茨城大学の五浦美術文花研究所が出版社と提携して発行している「五浦叢書」のひとつ。水戸天狗党発生付近から明治中期までの政治・経済について書かれている。幕末は「戊午の密勅」のあたりから解説してあり、郷士挙兵のいきさつがよくわかる。しかし明治以降の話が殆ど。

◆富士見書房「復讐・志士」柴田錬三郎250円 

幕末維新の奇人変人たちが躍動する短編集。そのうちの一編に寺田屋騒動という話があって、清河八郎が出てくるので買ってみた。柴田さんは清河八郎の遠縁なのだそうな。

◆徳間書店「八郎疾風録」南原幹雄800円 

清河八郎を主人公とした小説。参考文献に知らない本が含まれていたので、そちらも参考にしようと思って買ってみた。清河童の小説は土方歳三や坂本竜馬みたいに話の展開にバリエーションがなく、だいたい高代さんたちと温泉旅行に出かけて安積五郎が座敷でお金蒔く、というシーンは必ず出てくる。似たりよったりてことはそれだけ史実に忠実ってことなんでしょうか。
2000.3.11





会津・水戸本
中野と高円寺の古本屋さんでの戦利品。

◆淡交社「カラー会津の魅力」文・真壁仁 写真・薗部澄1500円 

大内宿や滝沢本陣、会津家御廟など、昭和50年代の会津の写真がたくさん収められている。史跡に加えて会津の仏教や喜多方の倉など、民俗の解説も参考になる。巻末の参考文献一覧も史料さがしの手がかりになる。

◆歴史春秋社「手作り会津史」宮崎十三八1000円 

近藤勇の墓のこと、会津藩の北辺警備や渡欧した藩士の話、札ノ辻のこと、司馬さんと会津など歴史エッセーを集めた本。これの姉妹本で同氏が書いた「会津の史的な風景」というのも持っているが、なかなか読み応えありです。歴史春秋社は会津本を沢山出している。

◆文華堂「八王子を中心とせる郷土偉人伝」清水庫之助1200円 

近藤・土方両先生は言うに及ばずながら佐藤彦五郎さんの母上を土方歳三の姉のぶ子としているあたり、ちょっと心配な史料だ。
それより玉川居祐翁のことが読みたくて買った。居祐翁は新選組の隊士だった人で名を中村太吉といった。ちゃんと歌も載っている。
「月雪や花にと取りしちび筆の思はず時のきゆる命毛」

◆角川文庫「五稜郭」杉山義法600円 

榎本と土方が殴り合いのケンカをしているらしいところを眺めて、値段が高いところをみると絶版なのかな?という一点だけで買ってしまった。高松凌雲先生とかも出てきて登場人物は皆オトコマエに書かれているようだ。小説。
2000.3.8





だんだん煩雑になって
今週はちょろちょろと買っていましたが、なかなか書きこむ暇がなかったので、まとめて書きます。

◆五稜郭タワー株式会社「箱館戦争」武内収太1200円 

北海道開道100周年記念として発行されたもので、著者の武内さんは市立函館博物館の初代館長だそう。氏は極限世界である戦争のなかで敵を惜しみ、いたわるといった純粋な人間的な心情で綴られた戦争の例を知らない。まさに国内戦の最期を飾るにふさわしい武士道精神のいたるところに発揮された戦であった、と書かれている。元治元年から戦争終結の明治2年までの戦いを旧幕府軍側にたって書かれている。高松凌雲先生や松前の怪僧・三上超順も出てくる。

◆岩波新書「維新前夜の文学」杉浦明平200円 

渡辺崋山や頼山陽などの著書を解析して時代背景を読む。日本外史は歴史書としてはお粗末かも知れないが、ロマンチシズムあふれる文学作品だ、というような文に惹かれて買ってみた。
幕末の庶民レベルの世の中がどうなっていたのかを知る手がかりになるかも。

◆旺文社人物グラフィティ「沖田総司と新撰組の旅」尾崎秀樹700円 

カラー写真もふんだんに盛りこまれ、沖田総司に限らず新選組縁の地が紹介されている。大判で見やすい。この手の史料は古い写真が使われていて、1984年発行なので、その当時の様子がわかって楽しい。(山南さんの墓がまだあまり欠けてないとか)芹沢城や鈴木三樹三郎の墓などの写真とともに史跡の地図が出ているのが良い。

◆大河ドラマ「徳川慶喜第三十三回・慶喜の悪酔い」1000円 

大河ドラマは38回目くらいからが面白かった。そのころの台本って、やっぱり売りに出ないみたいで、このほかにも何冊か買ったんだけどいちばん欲しい「小御所会議」のは買えなかった。三十三回は桂小五郎が藤田小四郎と会談する。もうすぐ倒幕に漕ぎつけたのに会津と薩摩が結託するのを見過ごしてしまったのがわれ等の迂闊、そこへ中川宮が近衛前関白と結託して御上の御意向を封じたのでござります、とか言ってる。藤田小四郎は倒幕派だったっけ??

◆舟木一夫特別公演「沖田総司」台本1000円 

昭和48年に明治座でかかった御芝居の台本。原田左之助が清河童にケンカを売りに行き、山南さんに止められていたりしてなかなか面白そう。舞台で見たかったな。この当時の新選組ってテレビの燃えよ剣や新選組血風録の影響が出ていて、沖田総司は「私の命は25年かぁ…」とばかりどこまでも爽やか。クールな土方さん、頼れる近藤局長。
伊東甲子太郎も登場して、「一度録を離れて尊皇に身を捧げているのに、幕臣に取りたてられるのは不本意だから分離します」みたいなこと言ってます。謡曲歌いながらやってきて斬られるみたいです。
昔の台本を読むのも面白いものです。
2000.3.2





本に呼ばれる
最近全然古本屋に行けない。なぜ?
やはり本に呼ばれるタイミングとかあるんだろうか?そう毎日通ってても、もし欲しい本に出会ってお金なかったら悔しいし。今日は東京流通センターというところで創作系同人誌即売会のコミティアというのがあって、何か歴史系で良い本ないかと探しに行ったのですが不発だったので、東京駅の金井書店さんでちょっとだけGET。

◆平凡社「歴史と文学の旅・明治維新紀行・上下」邦光史郎700円 

明治維新という題ながら、縁の地は井伊直弼から新選組、長州・薩摩と幅広く載っている。しかも載ってる写真がほどほどに古くて土方さんちの古写真のよく見る外からの写真じゃなくて別角度から撮った写真なんかが載っていてなかなかおいしいのだ。角屋の古写真も載ってるし。2冊で700円はお買い得(笑)。
2000.2.14





積まずに読まねば!
清河ちゃんのファンなのに実は伝通院には行った事がなかった。先日訪れたときは真っ暗だった伝通院を再訪し、写真を撮ってきた。そのうち彼の最期とともにHPにアップする予定です。
今日はヒロさんと一緒に神保町界隈の古本屋を巡って沢山GETした!積読本にならないよう読まねば!

◆人文社「古地図ライブラリー2・嘉永・慶応江戸切絵図で見る幕末人物・事件散歩」1510円 

現在の地図と嘉永・慶応年間の地図を対比させて、幕末の事件や人の家などが解説とともに示されている。A4サイズで大きくて見やすい。麻布界隈には清河ちゃんが殺された場所も載っていた(涙)。安積艮斎塾の場所なども出ていて、索引で引けるのでとっても重宝。史跡巡り必携。

◆人物往来社「維新の京洛 写真風土記」田中雅夫・山本浩男2600円 

幕末京洛史跡の比較的古い写真が載っている。初版は昭和42年で、なんと壬生の鴨さん・平山五郎さんのお墓の写真が載っていた!昔はこんな感じだったのか…(今と全然違う!)

◆会津武家屋敷・会津歴史史料館「幕末・明治に生きる会津の女性」300円

会津女子軍のことや西郷頼母家の女性達、山川家の女性達のことが書かれている。写真も沢山。

◆白竜社「維新暗殺秘録」平尾道雄2000円 

オリジナル版は昭和5年に発行され、これは同書の再販らしい。清河ちゃんのほかに本間精一郎、山内彦次郎、坂本竜馬・中岡慎太郎、原一之進、伊東甲子太郎(!)などの暗殺について書かれている。この本と同じシリーズで新撰組史録というのがあるが、昭和3年刊の新撰組史のほうが史料性が高いらしい。昭和5年版のオリジナルも見てみたい。

◆東北出版企画「やまがた幕末史話」黒田傅四郎7800円 

清河ちゃんと浪士組の秘密がわかるかと思って、ちょっと高かったがGET。後ろのほうは雲井龍雄関連でちょっとよくわからない(勉強不足)清河ちゃんの元ネタは大川周明の清河八郎だった。読み比べも面白かろうかと思う。

◆六興出版部「山岡鐵舟」澤田謙2000円 

これも清河ちゃんと浪士組関連の史料として買った。幕府と清河ちゃんの動きを研究するのに良いかも。これによると山岡鐵舟・清河八郎・坂本竜馬などは随分早い時期から尊皇攘夷党という組織を作っていたらしい。なぜ幕臣の山岡が倒幕思想の清河ちゃんと組んでいたのか理解できるかもしれない。
2000.1.26





ちょろGet
最近忙しくって全然本屋サンに行けません!
それでも暇をみつけてはちょこちょこと覗きにいったりするんだけれども…
ああ、ゆっくり本や(古本屋)さん巡りしたいなあ…出来れば旅行先の古本屋さんなんか巡れるといいなあ…。
コミケに行きました。今年の冬はいつもより会場が狭くって、参加希望サークルの半分くらいは落されてしまったんだそうです。でも幕末関連サークルは100くらいあったんじゃないかな?
何だかタガが外れちゃったみたいに買ってしまった…どうかしてるよ悼誠…
というところで最近getした本はこの三冊。

◆鱒書房「近藤勇」井上友一郎 600円 

表紙のイラストが池田屋仕様のイサミンでめちゃくちゃ男前だったので迷わずGET!作者の友一郎さんは元・都新聞(東京新聞)の記者で日華事変やら武漢作戦やらに特派員として従軍したことがあるというオットコマエな経歴の持ち主。近藤勇の「トップ」としての孤独を描きたかった、という後書きにも惚れた。鴨先生も良い感じに描かれている。脱走の宿では山南さんは沖田と湯漬けを掻き込む_(__)ノ彡☆ばんばん!

◆財団法人たましん地域分化財団「多摩のあゆみ・特集 多摩の剣術」400円 

本来無料配布本なのだが、特集が特集だけにちょっとプレミアがついているのは仕方あるまい。口絵には歳さんが樽で沢庵を貰ってきたことで有名な橋本家の古写真が載っている。そのほか天然理心流ネタ満戴!

◆大陸書房「異聞沖田総司」中田耕治 200円

表紙のイラストが岡野玲子さんだったので買って見た。池田屋の2階で長州の皆さんらがカラオケ大会をやってたりする凄い本だ。まあ、たまには面白いかも…
2000.1.5

 日記? 日記? 日記?